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New York在住。FinTech関連の情報をアップしていきます。

FinTech企業紹介:Robinhood

12月13日付の米 Bloombergの記事によると、コミッションフリー(=手数料無料)で株式やETFの取引を可能にしたRobinhood Financial LLCが、近日中に株式オプションの取引を提供すると発表した。


Robinhoodは2013年にVlad Tenevと Baiju Prafulkumar Bhattによって創業された非常に勢いのある米国のFinTech企業の一つである。

Crunchbaseによると2013年から約4年で既に$176Mの資金調達を行い、Google Venturesやラッパーとして有名なSnoop Dogも投資家として参加している大注目の「オンライン証券」である。なお、2017年7月時点での企業評価額は、$1.3Bとのこと
*参照:Vlad Tenevへのインタビュー記事


Robinhoodの何よりの特徴は、手数料無料で株式・ETFの取引ができることである。現状はスマートフォン用のアプリのみの提供で、インターフェースもデザイン性に優れ簡易的、2015年のApple Design Awardに輝いたほどである。他のOnline Brokerで行えるような分析やリサーチの提供などはなく、ニュース、価格情報、取引画面に絞っていて、非常に使いやすいプラットフォームである。(悪く言えば、情報が少ない!)

ただ、本当に簡単に株取引ができるので、Robinhoodが目指す”Buying a stock as quickly as you'd post an Instagram photo”(インスタグラムに写真を投稿するように、素早く株式取引を可能にする)を可能にしているアプリと言えるであろう。

 

気になる収益モデルであるが、唯一の収益源は、Robinhood GoldというGold会員からの会費(月々$10)である。

Gold会員になると、Robinhoodからお金を借りて取引できるようになる(More Buying Power)、Pre/Postの取引時間も取引が可能になる(Extended Hours Trading)そして、すぐに入金できるようになる(Instant Deposits)と云う3つのサービスを受けることができる。*詳細はこちら

 

冒頭で述べた同社のオプション取引のサービスも含め、今後は、このGold会員(パワーユーザー)に対してのサービスの拡張が行われていくと予想される。